副業について
年末調整の時期で、会社に書類の提出もあり
聞かれることが多くなってます副業について。
今は、よい大学を出て
よい会社に入って、定年まで働くという昔のイメージは
通用しなくなってきています。
何がよい かどうかも価値も変わっていますし
会社自体も、M&Aなどによって将来どうなるかも分かりません。
ましてや世界中が予測もしてなかった コロナの状況です。
副業・兼業、起業も選択肢に入ってきます。
「副業・兼業の促進に関するガイドライン」の改正が、エッサム 税務・会計トピックス12月号に載っていましたので
ご紹介します。
◆副業・兼業ガイドラインの改定
厚生労働省は、令和2年9月に「副業・兼業の促進に関するガイドライン」(以下、「副業ガイドライン」)を改定しました。
我が国の労働および社会保険諸法令では、特に正社員が複数企業で雇用されることは前提とされていませんでした。
一方、労働力人口の減少や副業・兼業のニーズが高まったことで、複数企業での雇用に配慮した制度が求められていました。
厚生労働省は、平成30年1月に「モデル就業規則」を改定し、「労働者は、勤務時間外において、他の会社等の業務に従事することができる。」と副業・兼業を認める内容に変更していましたが、当時策定された「副業ガイドライン」で不明確だった論点が、今回整理されたことになります。
◆副業・兼業における問題点
副業・兼業による複数企業での雇用によって、以下のような問題が生じます。
・複数事業所間での労働時間管理
・時間外労働に対する割増賃金の負担
・労働保険・社会保険の適用
使用者は、労働者の申告により、副業・兼業先の事業内容や従事する業務、労働時間の通算対象を確認した上で、新たに策定された「管理モデル」を基に、労働時間の管理や割増賃金を負担することになります。
労災保険は複数適用で、雇用保険は複数適用が原則認められませんが、令和4年1月以降、65歳以上で合算して条件を満たす場合は適用が認められるようになります。
社会保険は事業所毎に判断するため、複数の事業所で適用される場合はいずれかの事業所の保険者を選択して、適用されます。
◆副業・兼業で労使に生じる義務
「副業ガイドライン」の改定で、使用者は安全配慮義務、労働者は秘密保持義務、競業避止義務、誠実義務を負うことが明確にされました。
労働者には、秘密保持や競業避止など従来と同様の義務が課されますので、使用者はこれらの義務が履行されない懸念がある場合には、副業・兼業を禁止または制限しても構いません。